2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

セルフ流罪の記録

セルフ流罪の記録 昔の人の旅を体験するために三年くらい前に行った時の記録です。いつか授業の余談などで使う時のために挙げておきます。 京都→須磨 二〇一八年三月卒業式の日 従兄弟と 一日目十五時 スーツから着替えると突然従兄弟から電話がかかって来る…

為朝、転生。(『椿色弓張月 上』より)

昨日の歩数は20860歩でした。今日は日本古典文学大系60番の『椿色弓張月 上』です。江戸時代、滝沢馬琴の読み本です。コミックみたいな展開をしていました。主人公は平安時代の武士、源為朝です。為朝はまだ十五歳にも満たない時から弓の達人でした。ある日…

初心忘るべからず(『歌論集 能楽論集』より)

おとといの歩数は14565歩でした。今日は日本古典文学大系65番の『歌論集 能楽論集』から「花鏡」です。世阿弥が能楽の役者の心得などを書いた本です。 「初心忘るべからず」という言葉を誤解していたなあ、という場面がありました。「初心を忘れてはいけない…

しがみつく鴨がちらつく(『今昔物語集四』より)

昨日の歩数は10025歩でした。今日は日本古典文学大系25番の『今昔物語集四』です。誰が悪い?という話がありました。 京都に身分の低い侍が居ました。妻がお産をして、その産後の肥立ちをよくするための食べ物が欲しいと思いましたが、稼ぎが少なくて手に入…

古文の勉強について③

なぜ高校で古典を学ぶのかという問いに対しては、結局「読みたいと思ったときに古典が読めるようになるためにやっているんだよ」という答えになるのでは無いかと思います。もし古典が読めれば、日本語で書いてある本はすべて読むことが出来るということにな…

古文の勉強について②

私は何故だか分かりませんが、古典が好きです。例えば学校で買った『万葉集』を一冊開きます。そこには現代語訳も、一つの語釈も載っていません。そこに「この本にはこの字で書いてあるけど、別の本には違う字で書いてあるんだよ」という事を教えてくれる本…

古文の勉強について①

「古文は何のために学習するのか」と言われた時にどう答えたらいいのか考えてみたいと思います。 まず、「意味があるのか」と言われた場合は、その「意味」とは何なのでしょうか。数学を学べば例えばバイクのエンジンの設計ができるかもしれません。そのバイ…

重荷の中身は何だろう?(『謡曲集上』より)

昨日の歩数は15840歩でした。今日は日本古典文学大系40番の『謡曲集上』から「恋重荷」です。 賤しい身分の老人が、高貴な身分の若い女の人に恋をしてしまいます。女の人は、庭先にある「荷」を老人に持ち上げるように言います。それを持って庭を何度も回っ…

上品に争いたい(『謡曲集下』より)

昨日の歩数は14941歩でした。今日は日本古典文学大系41番『謡曲集下』から「雨月」です。西行が住吉に行き宿を求めていると、何やら老人夫婦が言い争いをしているようで…。一体何を言い争っているのでしょうか。 登場人物:お爺さん(以下、爺)お婆さん(以…

羽ぐくむ(『万葉集四』より)

昨日の歩数は18707歩でした。今日は日本古典文学大系7番の『万葉集四』です。 新羅(しらき)に遣はさえし使人ら別を悲しびて贈答し、また海路にして情(こころ)を慟(いた)み思を陳(の)ぶ。所に當りて誦する古歌をあわせたり 武庫(むこ)の浦の入江の…

うつほに行きたい(『宇津保物語一』より)

昨日の歩数は5310歩でした。今日は日本古典文学大系10番の『宇津保物語一』の「俊蔭」です。母と子が暮らしに困り、子に導かれて森の中の「うつほ(木の洞穴)」に至る場面です。意外に暮らしやすかったようで… 【食べていくために】朝(あした)に出で、夕…

IPPONN!(『連歌集』より)

昨日の歩数は13839歩でした。今日は「日本古典文学大系」39番の『連歌集』です。 突然ですが、私は大喜利が好きです。例えば写真を見せられて、「この人は、何を思っている?」と聞かれます。大喜利番組で(名前は言いませんが)、芸人さんが答え、スタジオ…

今の数学の学習法(『現代論理学』より)

安井邦夫『現代論理学』(世界思想社、1991年)をちらっと見ました。久しぶりに、数Ⅲの教科書を初めて開いた時の気分を思い出すことが出来ました。ちんぷんかんぷんでした。 定理があって、証明があって、例があって…の繰り返しが全体の体系を作っていって、…